プノンペン-クラチェ
1日目
プノンペンからコンポンチャム州に入り、州の中心に行く分岐点より手前にある「プノンチューンプレイ」に寄った。
実の所、あんまり寄る予定もなかったのだが、少しだけきつい雨が降りだし、そのまま進むよりは少し雨宿りを兼ね此処に寄る事にしたのだが、ここにもアンコール遺跡が残っていた。
正確に言うと、小高い丘の上にある寺院自体は完全に崩壊し、土台の上に新しい寺院を築いていたもので、まぐさ石とシーマ石が残っていた。丘の下には、ラテライト造りの寺院が残り、まぐさ石がポツンと置かれていた。
小雨になった頃を見計らい、一路コンポンチャムへ向かう。予定では今日中に最低でもクラチェ、道路状況次第で、ストントレイかラタナキリまで行きたいのだ。
コンポンチャムには今回特別用はない。メコン河が増水していることを確認し、乾季と雨季の差を目の当たりにする。
メコンの中島に向けて、乾季のみ架かる竹橋はもうない。
きずな橋を越し、少し進むとカンボジアの伝統的な漁船が現れた。
ゆっくりと漁の様子を見学し、更にクラチェへと向かう。
今回は、以前気づかなかったコンポンチャムからクラチェにダイレクトに抜けるという舗装道が完成したかどうかと、クラチェ州チュロンに出来たという新しいブティックホテルをチェックしたかったのだ。
結果、道は比較的きれいに通っており、後半のみ舗装が完成していなかった。また、チュロンのホテルは気づかず素通りしてしまったのか、発見できず。残念。
なんぞと思ってるうちにバイクの調子がおかしくなり、時速15km位しかでなくなった。
それを見越してのことのように道も水没。さほど深くなさそうだが、距離は50メートル程はある。
これを越すのは可能だろうが、カンボジアの道は、デコボコが多い為、いつ急に深みにはまるか分からない。更に、バイクの後ろにはコンピューターも載せている。万が一でも倒してはいけない。
仕方なく、安全策をとるため押していくことにする。
ううむ。ジーンズが水分をどんどん吸い取りアンダーウェアまで染みこんで来る。
この辺り、乾季は水田だったのだが、現在は完全に水没しており、村人達が当たり前のようにボートで移動していた。
しばらく進むと、村人がバイク屋を呼んでくれたのだが、外人が珍しいのかそのとき集まってきた人々は、雄に30人を超していた。
バイクが完治しスピードが戻った頃には完全に日は落ち、30分ほど走ってクラチェに辿り着いた。