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4日目ラタナキリ

今日もよく晴れそうだ。雨季はもう終わったのだろうか。
早朝からバンルン市場には少数民族が集まるというので寝起きのまま市場へと向かう。

活気付いた市場だ。荷籠を背負った人々がちらほら見えるが、思ったよりは少ない。
ゆっくり見て廻るが建物の中にはいない。屋根の無い、市場から少し手前の人通りの少ない場所に間借りをするように彼女達は座っていた。遠慮がちに、小さな空間に、荷籠に背負って持ってきた新鮮な野菜やフルーツを広げていた。

宿に戻り、朝食を食べながら案内人を待つ。待ち合わせより5分遅れ彼は現れた。

大まかなスケジュールを決める。昨晩の段階では、道路状況がひどく行くことが出来ない、と聞いていた宝石鉱山まで、今日はどうにか行けそうだと言う。頼んでいた象の予約は12時からだ。

ゴム農園を抜け、轍の続く泥道を進んでいく。太陽の当たらない森の中の道路はぬかるんでいる。一昨日のようにタイヤが完全にとられ、後輪から滑っていく。粘土質の泥はタイヤの溝を埋めていき、時速10m以上出すとコントロールできなくなる。

案の定、転倒した。

転倒ついでに先日折れたままであったブレーキレバーが、昨日買ったばかりの安いベトナム靴を貫通し足の甲を突き刺した。足の痛みから、またぬかるみで踏ん張りが利かないこともあり、なかなかバイクを起こすことが出来ない。やっとの思いで足を引き抜くと、白い靴がゆっくりと赤くなっていった。

後どれぐらいこの泥道が続くのか・・・、前方からゆっくりと進んで来たバイクに声を掛ける。あと10kmは同じような道が続くそうだ。さらにそこから、鉱山までは1時間はかかるそうだ・・。時速10km程で進むので泥道だけで後一時間は最低かかる。ここまでも30分以上この道を進んできている。もちろん、帰りも同じ道を戻ってこなければならない。このままでは象乗りにも間に合わない。

足の痛みも広がり、このまま走り続けても踏ん張ることは全く出来そうにない。ここまで来た道を戻るだけでも大変だ。

残念だが、引き返すことにし、他の見所である、2つの滝カチャン(10メートル)、チャオン(25メートル、後ろが洞窟になっている)へと向かう。

戻る途中、後ろから追い抜いていったバイクを見ると、タイヤにチェーンを巻きつけて走っていた。滑らないようにする生活の知恵なのだろう。

それぞれの滝は、簡単な手すりの付いた山道を下らねばならない。一歩、また一歩と進むたびに刺すような痛みと赤い染みが広がっていく。

滝から戻り、象乗り場近くの屋台で冷たいコーラを注文した。

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