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今回は、2020年6月21日に成田からプノンペンにアシアナ空港を利用し、韓国経由でビジネス渡航をした在住者(ビジネスビザ保持者)が、乗船した飛行機に感染者がいたため、14日間の隔離となり、その14日間の隔離生活を手記の公開許可をいただいたので、ご紹介いたします。

 

【カンボジア】日本からプノンペンにビジネス渡航者の入国経緯、空港での対応に関する手記(6月21日)

 

 

ホテル(今回はTIANYI国際ホテル)

6月21日(到着日)

空港から15分程度で到着、ロシアンブルーバード沿いの大型ホテルで待機。 1泊1人59ドル(2名で使用が原則、シングルユースの場合85ドル)と高額。

宿帳を記入し、3,000ドルの領収書を提示する。その際領収書は取られる。ピンクの紙を渡され、チェックアウトの際、領収書と交換する。

 

6月22日(2日目)

朝食は通常のレストランにおいてビッフェを頂く。昼食は友人から弁当を届けてもらった。差し入れは可能である。

21時頃、解放されると思って、ロビーエリアに居たところ、ホテルから部屋に戻るよう言われた。その後何も連絡なし。何かがおかしい。

 

6月23日(3日目)

翌朝7時、朝食のビッフェのレストランで、感染している人が居て、昨夜ソビエト病院に移送されたと聞き、がっくり。(ホテルから全く連絡なし)

9時過ぎ、同じ乗客だったカンボジア人たちがお金が続かないことを理由に救急車で学校もしくは国の施設に移動する。 

10時頃、ホテルの5F廊下にヘルスチェックのカウンターが設置され、各人検温される。(何も説明なしで呼び出された)

午前の検温後、夕方から部屋のドア鍵に異変、一度部屋の外に出ると、カードキーが使えなくなる。フロントに行くと一歩も部屋の外に出るなとのこと。なぜ事前に言わないんだと抗議すると、言葉がわからないふりをする。

15時頃、保健省から電話があり、健康状態を聞かれ、7月3日にPCR検査を受け、陰性であれば4日から自由の身になると言われる。尚、明日(24日)からこの健康状態の問い合わせは音声によって115番(保健省コロナ専用電話)行われると言われた。

夜の差し入れがあったが、人には会えず、物だけが部屋に届く。4名分だったので、ある部屋に集まり宴会。(部屋を閉めなければ部屋に戻れるのでフックだけかけ、貴重品を持って出る)

今朝からタオルや掃除、シーツ換えを要求するも、一向に来ないのでホテルに抗議のメールを送る。部屋代を規定通り、1泊30ドルにするように要求。

 

6月24日(4日目)

午前10時頃、検温。ドア鍵が普通に戻っていた。その後も4階はこの状態が続いたが、6階はそのままのため、昨日のように外に出る場合は、フックをしていたようだ。基本的に行き来自由であるが、エレベーターはkeep outのテープが貼られている(使えますが)ので非常階段(2か所あり)を使う。夜の移動もこの手である。

11時、メールの効果かベッドメイキングが来る。ベランダに行けと促され、保健省やセキュリティが登場し、物々しい状況。おそらくブラックリストにランクされた。

(写真が曇っているのは消毒用噴霧の影響)

12時、昼の差し入れが届く。とにかく受け渡しがうるさい。部屋に戻っていろとホテルが命令調だったのでこちらからの荷物は仕事関係及びお金であるが、明日からお金も含め、君に渡すからよろしくと伝えると自分で渡せと呆れ顔で言われた。また物を渡す際の殺菌はすごい。お金も洗浄してくれた。

午後から夜にかけて恙なく過ごしたが、23時頃、メールの返事と思われる、ホテルの料金表を渡された。1人54ドルに落ち、とりあえずホッとしたので、今度は食事数(基本的に朝昼晩、ホテルの弁当は食べていない)をきちんと計算してくれと伝えた。

またホテルからNoticeの紙をもらい、差し入れの時間が制限されるようになった。

 

6月25日(5日目)

昨日、けっこうホテルにクレームしたので、今日は大人しく、夕方の差し入れタイムまで静かに過ごす。

日に2回(10:30~11:30と16:30~17:30)の面会が外との交流になるが、原則これもダメなので早晩禁止になる可能性はある。

保健省からの健康チェックの電話はなかった。

 

6月26日(6日目)

ドア鍵は4階の日本人2部屋は問題ないが、4階の1部屋、6階の日本人3部屋は一度出ると入れない状態が続いている。

トイレが詰まるというクレームが6階の2部屋からあり、新しいホテルで見た目は立派であるが、水回りはダメのよう。

大使館の方からメールを頂く。いろいろとホテルや保健省と交渉して頂いており、感謝感謝です。

保健省から音声ガイドで健康チェックの電話があったが、クメール語のため、英語で連絡してほしいとメッセージを送る。1時間後、連絡があり、健康に異常がある人は、「1」を健康な場合は「0」を押す。但し、この電話が掛かってくるのは全員ではない。また、もやもやポイントを増やすことになった。

夕食の差し入れを頂いたが、定められた時間より10分遅かったため、会わせてもらえず、フロントで預かってもらった。持って来られた方に不義理をしてしまった。

夜の宴会の準備をしていると、冷蔵庫の差し入れがありましたと4階のお隣さんから連絡があり、びっくりしながら受け取る。そもそも冷蔵庫のないホテルもめずらしい。

 

6月27日(7日目)

隔離されることになった張本人(カンボジア人66歳)がソビエト病院を退院したというニュースが入る。またまたもやもやポイント倍増。保健省監視の下、自宅に帰ったという。では我々は?大使館に早期のPCR検査を行い、自主隔離状態にと訴えたが、叶わず。

午前と午後の面会時間に対して、強い規制がかかる。ブラックリストの当方は特別に電話まで頂き、半ば強制的に部屋に閉じ込めさせられる。

只、下界の皆さまの好意(差し入れ)は本当にありがたく、いまや商店が開けるくらいのインスタント食品が並び、同じフロアの韓国の方も引き入れ、毎晩宴会を行っている。あと1週間このまま宴会続きであれば、面影もないくらい太ってしまう恐れ(コロナよりこわい)が出てきた。

 

6月28日(8日目)

昨日話題にした張本人が実はただの風邪であったとの情報が隣のスペインの方からあった。事実関係について大使館に要求したが、確認できず。

 

6月29日(9日目)

書類を弊スタッフに渡すために1階に行く。ホテルのマネージャーからまたお前かと言われ、高圧的な態度(警察に拘束してもらうぞ)を取られ、困惑。すべて保健省から言われて厳しくしていると言う。もう完璧にコロナ患者としての扱いをされる。とにかく面倒くさいので部屋に居ることにする。

昼も夕食の差し入れもホテルのスタッフに届けてもらう。これで下界とはおさらば。

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韓国大使館が飛行機の同乗者が陽性でなかったことを受け、正式に保健省に自主隔離に切り替えるよう訴えてくれた。日本大使館も韓国に共闘すると連絡があったが、今の保健省は受け付けないと思う。

 

6月30日(10日目)

夜の宴会中、ホテルから部屋から出てはいけないと当方にだけ、お達し(正式なホテルからの書面)が下る。けっこう辛辣な内容、例えば次に部屋から出た場合、高額罰金もしくは国外退去と書いてある。

 

7月1日(11日目)

まったく部屋の外に出ず、静かに過ごす。

 

7月2日(12日目)

まったく部屋の外に出ず、静かに過ごす。

 

7月3日(13日目)

いつもの検温の際、PCR検査のことを聞いたら10時から6階で行うとのこと。

10時半に6階に行くと、廊下は長蛇の列。空港で行ったように流れ作業で1人ずつ検査を廊下で受ける。検査前に部屋番号、名前、年齢、電話番号、アパート名等を聞かれる。

21時前、待望の検査結果(全員陰性)と解放の連絡がフロントからあった。支払明細が気になるのでロビーに下りる。(もう監視役はいない)これまでの態度が嘘のように、ホテルのマネージャークラスが握手を求めてきた。確かに彼らの任務を考えれば厳しい態度も納得いくが、他の一般宿泊客を入れすぎの気もする。

明細は間違い、特に食事代とその数。是正を求め、取り敢えず部屋に戻って皆で最期の宴会を実施する。すぐにチェックアウトする方もいたので、濃厚接触(握手やハグ)で別れを惜しんだ。

夜、ホテルの周りを徘徊した。刑事ドラマでよくあるワンシーンのように、服役後の娑婆の空気はうまいと心で叫んだ。

 

7月4日(14日目)

8時にチェックアウトのために、フロントデスクへ行く。案の定支払明細は直っていない。約30分の交渉後、パスポート、3000ドルのレシート、ホテルの領収書を受け取り、出所(隔離生活終了)。

 

 

 

≪伝えたいこと≫

・同乗者に陽性者がいたとの事実を伝えるのが、遅い上、その後保健省からどういう風に過ごせばいいか、全員の前で共通な説明がほしい。(質疑応答あり)

・毎日、保健省からの電話があったが、全員でなかったのはどういうことか。

・ホテルの対応を改善してほしい。まるでばい菌扱い。

・書類や差し入れの受渡しを直接させてほしい。決められた時間の交流やSocial Distancingを守れば、他宿泊者との接触リスクを回避できると思う。

・この2週間、強いストレスを感じた。当方は多少(?)好き勝手に動いたり、叫んだりしたので、ストレスの発散ができたが、大半の方々は相部屋の上、運動不足になり、相当なストレスだったとつぶやいていた。

・なぜ相部屋だったのか?なぜ宿泊代が54ドルなのか?まったく説明はなかった。

・ANAを飛ばしてほしい。仁川空港のトランジットはいろいろな国からの訪問者(特に欧米から帰国するカンボジア人は陰性証明不要)はこのような強制隔離のリスクを伴う。日本からの直行便であればそれを回避できるし、ANAが全ての搭乗者にPCR検査の陰性証明を義務付ければ、100%に近い確率でリスクを排除できる。

・そして最後に、

国籍を超えた交流と他業種との話し合いは貴重な経験だった。またわがままな物言いを聞き入れてくれた大使館、いろいろなモノを差し入れしてくれた友達、同僚そしてレストランの方々、本当に感謝、感謝、感謝。今晩からお礼回りいたします。

 

 

 

*ビジネスビザを持っている在住者のケースとなり、必ず同様になるとは限りませんので、一例となります。

 

 

 

 

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